2009/03/01

小笠原諸島☆父島観光

「東洋のガラパゴス」


といわれる小笠原諸島。東京から船で南へ約25時間1000km。

大陸と一度も陸続きになったことのない「海洋島」と呼ばれ、地球上で小笠原にしかいない「固有種」と呼ばれる珍しい植物や鳥が多く生息する。これらは島で隔離され独自進化を遂げていったものが多く、中には「絶滅危惧種」に指定されている貴重な動植物も存在する。

日本の中で最も「秘境」と呼ばれるのにふさわしい存在だ。ヨーロッパやアフリカへ乗り継ぐ飛行時間よりも長く遠い。一生のうちに一度は行ってみたいところベスト3に入るであろうその小笠原へ出かけるチャンスがやってきた。

冬には、ザトウクジラがやってきて、イルカやマッコウクジラがやってくる。特に3月はザトウクジラの繁殖シーズンを迎え観光客で盛り上がる。ザトウクジラは他のクジラに比べこの時期は島の浅いところに多く「ジャンプ」を披露してくれたり「潮吹き」を見せてくれたり船と遊んでくれたりするので比較的観察し易い。シーズンとなれば、小笠原へ向かう船の中からも見ることができるほどだ。そんな期待を胸に心弾む。

送信者 Ogasawara

「おがさわら丸」

 早速、竹芝桟橋より乗船し出向し東京湾を出た矢先船が大きく前に後ろに同時に左右に傾く。予報によると前線が八丈島あたりに停滞しているようだ。

かなり揺れた船も前線を抜け落ちつき始め25時間の長旅は小笠原の島影が見えはじめた感動にかわる。父島が近くなったころ甲板に上がって見ると、何やら盛り上がっていた。歓声の先をみると、、

「いた!!」

ザトウクジラが「潮」を天高らかに気持ちよさそうに噴き上げている。かなり遠くからでもそれは確認できる。港が近くなる頃には、それなりの数を確認できテンションが自然とあがる。

父島の二見港へようやく到着。さすがに南国だ。上着を脱ぎ、Tシャツとなる。まず、昼食をとることにした。港から五分、メインストリートと父島の繁華街であるボニンストリートは、一周り10分もあれば巡ることができ迷うこともなく島の「島寿司」やチャンプルや島野菜を使った料理、ウミガメ料理と出会うことができる。
送信者 Ogasawara


午後は、島内観光へ。
「父島タクシー」のドライバー小松氏だ。早速バスへ乗り込むと、、

「あ!先ほど船で、、」

隣に座っていた人が実は私たちのドライバー&ガイドさんであった。島に帰ってすぐ仕事とは頭が下がる。まず、「三日月展望台へ」案内してもらう。ここは、船に乗らない人がクジラウォッチングする場所としても有名だ。視界が開け、真下には、「ボニンブルー」と呼ばれる小笠原の青い南国のきれいな青色の海が輝く。ここで景色を眺めているだけで時間の流れを忘れてしまいそうな展望台だ。

送信者 Ogasawara

三日月展望台にて。。クジラの潮吹きが陸から観察できる。

 その後、「宮の浜」→「長崎」→父島最高峰「中央山(319m)」→「小港海岸」→「農業センター」と父島を車で一周し、ハイキングを各所でした。山へ入ると、タコの足のようなタコノキ、赤い花をつけるデイゴ、オオハマボウ、ムニンシャシャンボ、ムニンネズミモチ、いい香りがするムニンビャクダン、白い花をつけたシマシャリンバイ、ヌニンノボタン、葉痕に八の字を逆さにした模様がつくシダ植物のマルハチ、ホタルブクロみたいなものをたれ下げたセイロンベンケイソウ、グミの実がついたオガサワラグミ、葉から芽がでるハカラメ、海岸に見られるハスノハギリなど他にもたくさん植物を観察できた。頭に「ムニン」とつくと「無人」という意味でありもともと無人島であった小笠原を指し固有種であることがわかる。

送信者 Ogasawara

「オカヤドカリ」注意の看板

 小笠原では、日本で絶滅した「鳥」の12種のうちの8種が小笠原で絶滅したそうだ。ここの鳥は、人間が入ってくるまで他の種との生存競争が緩やかだったため、人によって持ち込まれた「外来種」が入ってたちまち絶滅に追い込まれてしまうことがある。移入種の侵入に驚くほど弱いのである。イソヒヨドリ、メジロ、「ホーホケキョ」と言えないウグイスなど観察をし、絶滅危惧種アカガシラカラスバト、小笠原で唯一の哺乳類オガサワラオオコオモリと出会えることに期待。。

送信者 Ogasawara

「長崎展望台」より

また、小笠原で固有の鳥がどう進化してきたか、小笠原諸島の歴史、戦跡が今の多数残っていること、植物の由来、ノヤギが小笠原固有の植物に与えている影響、、などいろいろ楽しい解説付で楽しんだ。

送信者 Ogasawara

「境浦ファミリー」湧水が沸いている素敵なお宿。ジャックマイヨールもお気に入りだったとか。。

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